ポツドール/ANIMAL

初見の劇団、しかも公式HPによると「今回はいつもと違います」。何が出るのやらと興味半分で観劇。
開演前、本日上演中の芝居に関するビデオとちょっとした宣伝の看板があったので、一服ついでに主宰の言葉とやらを読むと「今回はいつもと違い舞台がデカイ。もしかしたら役者の台詞が届かないかも、だから、あえて今回は台詞に頼らない芝居を作った」(意訳)と。そんな前振りはチラシにも、当日配られるキャスト表にもなく、その看板にしかなかったけれど、幕が開いて納得。
降りているスクリーンにPM3:00の映像が映り開幕、舞台はどうやら河原にあるチーマー君たちのたまり場。皆思い思いに騒いでいる。やがてふざけているウチに仲間の一人が死亡してしまい、死体の処理、死亡させた犯人探しなどで一騒ぎ。そのうちそこらで喧嘩を始める奴やその脇で女の子を口説く奴、関係ないよと隅でタバコをふかすヤツが現れたり。大音量でかかるHIPHOPにかき消されて、役者の声は殆ど聞こえない(聞かせない)中、時折スクリーンが降り、スクリーンの時刻表時にあわせ舞台も時間が進行する。
とにかくこんな芝居は初めて。勿論台詞が無く踊りで表現、などは以前も見たけれど、台詞を言ってるのに聞こえないなんてね。その分役者一人ひとりの動きを凝視しなければいけないので、ふと我に帰ると客席みんなかたずをのんで舞台を見つめておりました。まるで音の悪い監視カメラを見て現場検証している気分。
この劇団、以前は相当過激な表現を追求していたらしく。今回もしかりで。どーりでコムズカシイことを書く人たちが好んでこの劇団を観るわけだ。
1時間という短い上演時間ながらも、全編ほぼ大音量でHIPHOPがかかるのには辟易。ワタシには難しいことわかんないけれど、今度も同じ手法を使うならばどういったシチュエーションになるのか興味シンシン。10/19からの演技者.「激情」にも期待大!