「タン・ビエットの唄」@世田谷パブリックシアター

ミュージカルは基本的に全然受け付けないのだが、仕事つながりで観劇。まず題材がベトナム戦争とあって、入り口にはアオザイを着た女性がお出迎え。そして開演前はロビーやら客席やらを、同じくアオザイ着た女性達が、ハスの花の入れ物にお香を焚いて、優雅に歩き回っている。縄を効果的に使った舞台装置、アオザイ他の衣装、それから照明も幻想的で、舞台転換も鮮やかでとても素敵。
ただ肝心の芝居内容はフツー。いやぁダメだな。何故フツーにしゃべっている途中でミュージカル調の台詞になっていくのかが理解できない。唄部分と台詞部分をきっちりわけてくれている部分は許せるんだけど、例えば「私がそこに飛び込んだのよ!」の「飛びこ」部分のみ唄っぽくてあとが普通の台詞、とかありまして。何故に「飛びこ」だけなのか。歌うなら全部歌えよ!ということなんですが。世田谷パブリックのキャパで、マイク使うのも許せない。最初の群集シーンなんか、マイク使うせいで音楽も台詞も全部スピーカーから聞こえて来るため、誰がどの台詞言ってる(歌ってる)のかさっぱり判らないもんね。どーなんですかね。
あとこの手の正統派ミュージカルを見るのは初めてなので、客層も不思議だった。ま、一言でいうとものすっごい若い(たぶん劇団の研究生とか?)か、オバチャン)(ヅカファン?)か、おっさん(ミュージカルヲタ?)。