NODA MAP「オイル」@bunkamuraシアターコクーン

【作演出】野田秀樹
【出演】松たか子(富士)、藤原竜也(ヤマト)、小林聡美(神マサカ/マッサーカー軍曹)、片桐はいり(富士の母/日本人)、山口沙弥加(神宮寺醍子/日本人)、橋本じゅん(ヤミイチ)、北村有起哉(元村長/日本人ほか)、土屋良太(日本人/ヨナレセヌヒト)、進藤健太郎(知恵の神ロイヤー/ロイヤー伍長)、小手伸也(戦の神コラバガ/コーラバーガー二等兵)、山中崇(日本人/ヨナレセヌヒト)、越志マニング(被征服民マナコ/日本人)、野田秀樹(大國教授/日本人)

終戦直前の島根。死者と電話を通じて会話する不思議な電話交換主・富士の元へ、特攻隊として沖縄へ向かう途中の飛行機が不時着する。一方大國教授の学説を元に油田を探す日系人軍曹・マッサーカーら。不思議な力により次々と油田の場所を言いあてられるようになった富士と島根県民らを誘導し、終戦のどさくさにまぎれて島根を買収しようとするが・・・。
今までの野田地図からは考えられないくらいストーリーがシンプル。といっても現在・終戦前・古代の3時空が交差しているけど。そして舞台装置もシンプル。でも衣装がすごい!キレイ!さすが世界のワダエミ。物語の進行上、何度も衣装変えを行うんですが、それがうま〜くできているのねぇ。
古事記の国取り物語、日本の終戦、原爆、戦争責任、対イラク戦・・・。復讐という名の戦争はありやなしや。人々はどのようにして戦争をはじめるのか。松さん演じる富士と藤原君演じるヤマトの気持ちが重なった時がクライマックス。まだ十分には理解できていないかもしれないけど、それでも視覚と聴覚で感じた舞台。泣きました・・・えぇ近年稀に見るほどに号泣。